黄川田氏の「外国に近い」発言を擁護する

すぐる

黄川田仁志沖縄・北方担当相が北方領土の視察で北海道を訪れた際、納沙布岬から対岸の歯舞群島を眺めながら「一番外国に近い」と発言し、北方領土をロシア領と認めるような発言だとして責任を追及され、更迭された。


しかし、北方領土を日本が領有権を主張することの正当性に私は疑問を感じます。なぜなら、「ダレスの恫喝」による「押し付けられた領有権主張」だから。


サンフランシスコ講和条約の際、日本が領土としていた朝鮮半島、台湾、サハリン(樺太)南部、千島列島を放棄した。サハリン南部と千島列島に関しては領有権は放棄するが(実効支配していた)ソ連の領土とは認めず、帰属未定とした。1956年の日ソ共同宣言で歯舞群島と色丹島の返還を打診された際、択捉島、国後島も日本が領有権を放棄した千島列島の一部だと考え、2島のみの返還を受諾しようとしたが、アメリカのジョン・フォスター・ダレス国務長官による「国後島、択捉島を放棄するなら沖縄を永久にアメリカ領にする」との警告(いわゆる「ダレスの恫喝」)を受け、それ以来現在に至るまで北方4島の領有権を主張している。


「ダレスの恫喝」によって領土問題でロシアと対立するようになった(さらに言えば、返ったはずの歯舞群島と色丹島が返らないままになっている)ので、私はダレスを恨んでいます。


国後島と択捉島は元来アイヌの土地でもとからの日本の領土ではなく、1875年の樺太・千島交換条約以前は日本領かロシア領かで揺れていて、歴史的に見て100パーセント日本固有の領土とは言い難い。

現在、北方領土にはロシア人が住んでいるため、日本への返還は難しく現実的ではないと思います。

それらのことを踏まえて、「ダレスの恫喝」を受ける前に立ち返って、北方領土、とりわけ国後、択捉の2島に関しては領有権を放棄してはどうでしょうか。ロシア領と認めなくても、帰属未定地域として扱うということでもいいと思います。


北方領土はロシアが実効支配していて事実上外国となっているし、返還交渉や返還の実現の難しさもあり、黄川田氏の「外国に近い」発言は本音が出たものと言えるでしょう。「ダレスの恫喝」があったことも踏まえて、私は黄川田氏の発言を擁護します。

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